占い全般

占いは科学じゃないから信じない問題

「占いなんて信じない」という人の中には、あんな科学的に証明されていないもの、信じるわけないだろう、という方もいらっしゃいます。
この問いについて、果たして科学的に証明されたものしか役に立たないのか問題を提起したい。のです。
今回は結構、理屈っぽいです。
占い師が占いの有用性を説くにあたり避けられない問題だからです。

「人を好きになるのはなぜ?」

これについて科学的に証明されていないのです。
遺伝子が人を好きにさせる説、心理学的には接触回数が多いほど好きになる説。
どれも確実ではありません。
遺伝子が違う人を選ぶといいますが、遺伝子が近い「いとこ同士」で恋におちることは少なからずあり得ます。
毎日会っていても全然好きになれない人もいます。
「恋に落ちる」のはなぜか、これは科学的に証明されていないのです。
なのに、みなさん、恋に落ちたい、恋したいと言っています。
それに恋に落ちることは良いことばかりではありません。
勉強が手につかない、仕事に手がつかない。
時には不倫の恋に落ちてしまい、すべてを失ってしまうこともあります。
それでも人は恋に落ちるのです。
なんて理不尽なのでしょうか。こんな科学的に証明されていない、時にはとても危険なものを人は望むという面があります。

「なぜ磁石は必ずN極とS極を持つのか?」

これも実は解明されていない謎なのだそうです。
N極とS極をもつ磁石を半分に割るとN極だけの磁石とS極だけの磁石になるはずです。
しかしながら、必ず、N極とS極の磁石になるそうです。
そしてこの謎は科学的に解明されていないのです。
でも磁石も私たちの生活にとって欠かせないもので、仕組みを知らずとも使っているものです。

「占いは科学ではないから役にたたないのか?」

科学とは仮説をたて実験を行い結果を実証した時に、一定のルールを見出せるものといえます。
そして、そのルールは細かな科学が寄せ集まったものということができます。
ただし、最小限に行くと磁石の話のように、解明できていない謎もあるものの、一般的なあたり前を前提に成り立つものだと私は思っています。
では、占いは?
占いは統計学とおっしゃる方もいらっしゃいますが、統計学とは言い切れません。
例えば統計学であれば、どのような条件でどのような母数で何パーセント当てはまり、と膨大なデータから成り立つことを証明できるものでなければなりませんが、私は占いを学ぶにあたって、今までそのような話を聞いたことがありませんし、一般的な占術の本にもそのようなことは書いていません。

では、西洋占星術とは何を学ぶのか。
西洋占星術については、古代から脈々と受け継いできた知恵や知識や事実の積み重ねがあり、それを学びます。

そして、西洋占星術も現代に合わせて変化しています。心理学的アプローチをするようになったものもありますし、歳差運動を加味した占星術もあったりと、現代ではいろんな流派があります。
そしてそれぞれの流派の方たちは日々研究を重ね、日々、実践の中で、その効果を実証して役立てていらっしゃいます。

なぜ、そうなるのか、という根本のところは、わかっていない部分もありますが、それを文化として受け継いできて、活かしてきたという事実が存在するのです。
根拠がなくても積み重ねてきた事実に価値を与える、というのは、実は現代社会で認めている価値でもあります。
民法では占有という権利をみとめていますし、時効という制度はまさに、重ねてきた事実の価値を認める制度だったりします。

そして、最近、目覚ましい勢いで発達しているAI(人口知能)。例えば、機械学習で導きだす結論は論理的な説明ができないのだそうです。バナナを多く消費される地域は入院する人が少ない。これの相関関係は分かってもなぜそうなるのかは分からないそうなのです。

ですが、そのようなAIの効能を活用しつつあるのが現代です。

そう考えると、占いは科学的に実証はされていない部分もあるが、何千年と伝わってきたこの事実の重みと、AIのような事例の積み重ねによる結論を導き出すものと同類のもの、と言えると思います。

このような星の配置の時には、こんなことが起こり、このカードが出た時にはこんな出来事が起こる。
という事例の積み重ねを私たち占い師は、先達から学び、自分の経験と重ね、お客様に提供しているのです。そして、その理由は説明できない。これが占いなんだと思います。

そういった意味で、「占いは科学ではないから信じられない」というのは「占いを信じない」ことの理由にならないのであり、私たち占い師はその価値をもっと伝えていってもよいのではないのかなと思っています。占いが役に立つよ、ということを胸を張って伝えていければよいな、と駆け出しの占い師ひのみやは、思っています。

そうすると、「占いを信じない」のは「科学的ではない」からではなく「それが本当かどうかわからない」からという問題なのではないかという気がしてきました。
そう、それは「インチキ占い師問題」ともつながっていきます。そして、なぜ、占いばかりそのことがクローズアップされるのかを自分なりの視点から考えてみようと思います。

このことについては、また、次の機会に書きたいと思います。